人は簡単に変われない
1年経った。
確実に状況は悪化している。
1年前より、もっともっとそれぞれのパラメータの値が低い。低すぎる。
ロクでもない人間が完成した。
昨日はメダルゲームに数千円と数時間、費やした。
ルーレットが当たらなければ死ねと叫び、機械を叩きまくった。
下手したら器物破損で捕まる。
でもそんなことをわかっていて心を、身体を止められない。
嫌なことを思い出せば唸るようになったし、首を動かしたり変な声を発さずにはいられなくなった。
道を歩いていれば行き交う人と互いに瞬時に判断してぶつからないようにすれ違うものだが、相手が全く意に介さず自分だけが道を譲るようなことがあれば、舌打ち暴言が反射的に発せられ、振り返って睨むことが必須になってしまった。
もう、クズとしか言いようのない人間だ。
人のことを思いやったり、自分を犠牲になんてできる人間じゃない。
できない。
できないんだよ。
苦しい。
こうやって、堕ちていく。
さらに、さらに深く、離れていく。
友だちだけではなく、どうでもいい社会一般(一般て言葉がしんどい死ね)(また暴言吐いてる。)
から離れていく。
犯罪を犯してどうしようもなく、生きているのがしんどい人間へと進む。
しんどい。
辛い。泣きたい。泣いても回復しなくなってきた。
美術館に行って、感情が動くまで時間がかかる。
そして、感情が動いているのを感じても、それが何の役に立つのか
評価されるのか、金になるのか、誰かに褒められるのか、面白がってもらえるのか、価値があるのか
そんな周りからどう思われるかでしか生きてこなかった自分を直視しては、死にたいと思う。
電車が真横を通り過ぎる直前に、柵を飛び越える想像をする。
高い建物から下を見下ろすたび、このままガラスをすり抜けて落ちることを、五感を騙して体感しようとする。
ひとりになりたい。
一人で、感じるままに歌って、叩いて、踊って、叫んで、セックスして生きていたい。
笑って、美しいものに触れて感動して、誰かの感情に寄り添って時には支えて、誰かの役に立って満たされながら穏やかに死んでいきたい。
人間として生きていくには、足りないものが多すぎる。
知能や感受性、言語の扱い、自己の表現方法、自分の為より他人のために生きていくのが美徳なのか誇りなのか生きがいなのか、どうやって人が人として生きているのか、周りをみても自分を見てみてもわからなくなった。
30歳とは。会社員とは。仕事とは。日本人とは。人間とは。動物とは。
何もしたくなければ苦しい思いをして死にたくもない、かと言ってただ生きるだけのコストを払う最低労力にすら耐えられなくなってきてる。
呼吸が浅い。眠りが浅い。脳が苦しい。後頭部が詰まる。明日も今日も、わからない。
止まりたい。止まりたい。